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平成28年度司法試験合格発表、講師コメント・講評動画まとめ

合格者が2000人を割って久しい新司法試験。その平成28年度司法試験の合格発表が、2016年9月6日(火)に試験実施団体である法務省にて行われました。

その試験結果ですが合格者数は1583人、合格率は22.95%となっています。この合格率の数字ですが、2006年からスタートした新司法試験制度の下では低いレベルとなっているのが特筆すべき点です。

法科大学院別合格率、上位10校はここだ!

そして法科大学院別の合格率ですが、上位10校は以下のようになっています(カッコ内は合格率)。

  1. 一橋(41.6%)
  2. 東京(48.0%)
  3. 京都(47.3%)
  4. 慶応(44.2%)
  5. 早稲田(35.8%)
  6. 神戸(32.2%)
  7. 中央(29.4%)
  8. 九州(28.8%)
  9. 大阪(26.7%)
  10. 愛知(26.6%)

なお合格者0人の法科大学院は7校(愛知学院・神奈川・京都産業・久留米・大東文化・東海・姫路独協)という結果になりました。

法務省では成績による補助金を増減する措置(公的支援の見直しによる強化策)を採っており、これらの法科大学院の今後に注目です。

これについては、元伊藤塾講師で現在は資格スクエアで講義を担当されている吉野勲先生が自身のブログで触れていますので紹介します。

今回、合格者0のローが7校、合格者1名が11校、合格者2名が8校、合格者3名が6校もあります。統廃合の流れは文科省の思惑通り進んでいきそうです。

法科大学院別合格率雑感 - 吉野勲 司法試験道場 ‘For Big Step’
旧帝大はどうでしょう。北大30名(20.7%)東北大23名(21.7%)名古屋34名(22.4%)大阪42名(25%)九大36名(26.9%)昨年は、北大25.14%、東北大22.9%、名大22.4%、阪大26.7%、九大23.2%です。北...

今年も合格率の高い予備試験経由受験生、ただし司法試験対策の重要性も

また法曹への新たなルートして注目を集める司法試験予備試験ですが、合格率は61.52%(合格者数は235名)と合格率1位の一橋を上回っています。

もっとも予備試験経由の受験生の方でも、約4割弱の方が不合格になっているのが今回の試験の特徴です。これについて、元LEC司法試験講座の講師で、現在はアガルートアカデミーを運営されている工藤北斗先生のブログ記事から引用します。

ただ,予備試験に合格していても,司法試験に不合格になってしまう方が4割近くもいることは事実であり,司法試験対策を怠ることはできません。特に,長文事例問題や誘導に慣れる,現場思考のプロセスを確立するなど,予備試験ではあまり求められていない部分を強化する必要があるように思います。

『【司法試験】平成28年司法試験合格発表』
1 合格発表概要 先ほど,法務省から平成28年司法試験の合格発表がありました。→こちら 合格者数は1583人(前年比-267人),合格率(対受験者ベース)で2…

確かに予備試験と司法試験は出題科目こそ殆ど共通ですが、「解答すべき量」「問題自体のレベルの差」「出題方法の違い」など、予備試験合格後に改めて司法試験独自の対策を採る必要があることを確認させられる合格率(約61%)となりました。

また今回の試験から出題者(試験委員)が変わりました。これは「司法試験問題漏えい事件」による影響ですが、試験の内容自体に変化を感じた受験生の方も多かったと思います。そして今年の試験を分析することにより、来年の合格に向けて活用したい所です。

大学院教員は今後も司法試験の問題作成に関与!?
しかし一方では、今まで通りに現役の法科大学院教員が司法試験の問題作成に関与するとの報道がされています。本当に現状を改善する姿勢はあるのか、疑問が持たれる内容です。

司法試験問題作成、大学院教員を除外せず
2016年09月07日 17時21分

明治大法科大学院の元教授による司法試験問題漏えい事件を受け、再発防止策を検討してきた法務省のワーキングチーム(WT)の提言案の概要が明らかになった。

 来年以降、問題作成を担当する百数十人の考査委員の選任にあたって法科大学院の現役教員を含める代わりに、任期は連続3年程度を上限にする。9月下旬の同省司法試験委員会で正式決定される見通し。

引用読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160907-OYT1T50076.html

Wセミナー・中村充先生による講評動画

ここで今回の平成28年度司法試験の合格発表を迎え、Wセミナー司法試験講座の中村充先生のメッセージ動画を紹介します。

この動画は約28分の収録内容で、前半は受験生の方に向けたメッセージです。そして後半部分は来年の司法試験でリベンジを果たすべく再スタートをされる受験生の方に向けたアドバイスです。「敗因分析」として再現答案の分析などについて説明されています。

「再現答案の分析の重要性は分かるが、何から始めたら良いか分からない」、そのような受験生の方も多いと思います。そのような方にぜひ動画の視聴をおすすめします。

「【司法試験】H28司法試験合格発表を終えて~中村講師からのメッセージ~」
(※動画は削除されました)

資格スクエアによる動画解説

吉野勲先生のほか、「びょうそく」こと加藤喬先生が在籍する資格スクエア・司法試験講座。その資格スクエアでも今回の合格発表を受けて動画を公開しています。

動画の内容ですが、司法試験合格者でもある鬼頭政人・資格スクエア代表が「合格者数に対する講評(感想)」「予備試験合格者が優位な理由(今年は司法試験と予備試験の問題が以前よりも近くなった)」などです。また練習量(答案作成量)の重要性も指摘されています。

「予備通過者が強い理由とは??平成28年司法試験合格発表中継」

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