行政書士の新たなフィールドとして、特定行政書士や行政書士ADRが注目を集めています。また離婚や相続などの民事法務を業務として扱う方もいらっしゃると思います。
酒類製造免許の行政書士
その一方で、行政書士の従来の業務であり中心となるのが「許認可申請」です。建設業や飲食業から始まり、細かいものも含めれば、とても広い分野と言えます。
そんな許認可分野ですが、酒に関する許認可もあります。その酒の許認可には、「酒類販売業」「酒類製造業免許」があります。そして今回の実務家の方は後者の「酒類製造業免許」です。
矢ヶ崎美奈先生とは?
この実務家の方は矢ヶ崎美奈先生で、LEC行政書士講座で学習を進め(横溝慎一郎先生が担当する横溝プレミアム合格塾)、千葉県船橋市で「酒類の製造免許」、「飲食店営業許可」などをメインに業務を行っている方です。
矢ヶ崎美奈先生のプロフィール
矢ヶ崎美奈先生はビール会社に勤められた経験から、全国的にも数少ないクラフトビールの「酒類製造免許申請」を専門に開業されています。
行政書士が扱う許認可申請業務は1万種類以上あるともされ、ご自分の強い分野(酒類製造)で業務を行うことで成功されています。
(中略)ビール会社出身の経験を活かし認可後の経営計画までサポート
こうした専門性の高い免許申請を専門にする矢ヶ崎さんは、大手ビール会社出身。自身の経験・キャリアを活かし、事務所のある千葉県だけでなく、全国規模でクライアントの免許申請サポートを展開している。申請を希望するお客様の多くは、クラフトビールの製造・提供を考える飲食店などの企業から、「自分のビールを造りたい」と考える個人の方などさまざま。それだけに、1件1件、一人ひとりの状況に応じたきめ細かなサポートを身上としている。「特に業界経験のない個人のお客様にとっては、申請段階での60キロリットルという最低醸造量がどれほどの意味があるかを理解するのさえ難しいと思います。開業後の経営計画など、免許申請のために準備すべきことは多岐にわたります。醸造所と飲食店と併設したいというお客様も多いですが、それだけにリスク面はもちろん、経験を活かした業界情報、飲食店経営のノウハウなども織り交ぜてアドバイスしています」
(中略)
自分が主体となって幅広い仕事ができるのが魅力
開業当初は不安もあったが「競争はあっても結局はその人次第かな。仕事をやっていく中で人関係も広がっていきますし、案件によっては相談~申請、認可まで1年近くかかることもありますが、自分の仕事1件1件がこの業界の発展に役立っていると実感できるのは、とてもやりがいを感じます」と自信を見せる矢ヶ崎さん。最後に自身の経験を踏まえ、行政書士資格の魅力について、こう話す。
「決められたことしかできないのではなく、自分が主体となって幅広い仕事ができるのが行政書士のいいところ。この仕事(酒類製造免許)をやると、申請以外も手がけることになり、正直、行政書士の枠を超えています。ときには大変なこともありますが、だからこそ好きなこと、やりたいことを選んでいくべきだと思います。変化も楽しめれば、資格取得は自分の道を切り開く上で大きな一歩になるはずです」引用 LEC行政書士講座「矢ケ崎美奈さんの行政書士という生き方」
酒類製造業免許について動画で解説
今回の動画では、そのメイン業務である酒類製造業免許について解説されています。地ビールや発泡酒など新しいスタイルの酒類もあり、興味深い分野です。
「許認可業務は食えない」とも言われることもあるようですが、得意な分野に資源を集中することで、独立開業も夢ではない、そんな印象を持たせてくれる動画です。
余談ですが、ニューハーフ行政書士して活躍されているのが依田花蓮(よだ かれん)先生も、自身の経験を活用して業務を進められています。やはり自信のある分野を扱うのが得策と言えそうです。
そんな依田花蓮先生の業務は、ダンサー経験を活かした「飲食・会社関係」、性別変更をされた経験から「性別変更」など独自性の強いものになっています。また最近では東京都行政書士会のシンポジウム「セクシャルマイノリティと行政書士業務」にパネリストとしての参加も。
今年の行政書士試験まで残り時間も少なくなりましたが、合格後に開業を考えている受験生の方はモチベーションアップに役立つでしょう。
矢ヶ崎美奈先生の動画「最高に輝く乾杯の為に行政書士ができること」
LEC行政書士講座で行われた無料イベントでの模様です。約1時間15分とボリュームある内容になっています。