せっかく宅建試験合格を目指すのだから、科目の共通している資格の取得も考えておいて損はありません。宅建と関連する不動産系資格と言えば「不動産鑑定士」「マンション管理士」「土地家屋調査士」「敷金診断士」、このような資格が考えられます。
まず、不動産鑑定士。これは不動産資格の頂上。最高峰と言っていいでしょう。弁護士、公認会計士とならび、資格取得が難しいイメージがあります。宅建では鑑定評価の項目がありますね。これに興味のある方は検討されても良いのではないでしょうか。
次にマンション管理士。資格の名前を見ても分かるようにマンションの管理です。会計知識なども要求されるマンション管理のプロフェッショナルです。住民の良き相談相手になることもあります。
日本国内にマンションは何棟あるのでしょうか?その数といい、この資格の難易度といい、宅建の次におすすめしたい資格です。またマンション管理士よりも難易度が多少低いものとして管理業務主任者があります。こちらもおすすめ資格のひとつです。住民の高齢化問題と相まって注目の資格と言えるでしょう。
そして土地家屋調査士。不動産登記と土地境界の専門家。阪神大震災の後に特需がありました。大きな災害の後に特需が見込める資格ですが、もちろん表示の登記など普段でも必要とされる資格です。
そして最後に敷金診断士。これは字のように敷金トラブルを扱う専門家です。敷金については国土交通省のガイドラインがあるにも関わらず、トラブルが絶えません。したがってこの資格もそれなりの需要があるかも知れません。この資格も難易度と合わせて狙い目の資格とも言えるでしょう。
この敷金診断士について補足しておくと、上で挙げた資格の不動産鑑定士・マンション管理士・管理業務主任者・土地家屋調査士などが国家資格に対して、敷金診断士は民間資格である点に違いがあります。また弁護士と異なり、法律事務はできません。具体的には示談などはできないということです。
しかしながら先に挙げたように、「敷金トラブルの多さ、それに伴うアドバイザーの需要」「資格取得が比較的容易」などの点から、敷金診断士の資格取得とおすすめです。
特に宅建士試験の合格を目指す受験生の方ならば、試験科目が重なる部分(民法・借地借家法・区分所有法・宅建業法・品確法など)もあり、試験対策の学習の負担も決して重くはないと思います。
この敷金診断士試験の学習としては、LEC東京リーガルマインドで試験対策講座が販売されています。またLEC敷金診断士サイトでは、試験の概要・敷金診断士の業務内容・過去問サンプル等が掲載されています。これらの情報を参考にして、挑戦されるか検討されるのもおすすめです。
いかがでしたでしょうか。ここまで宅建関連の不動産資格を見てきましたが、その多さに驚いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。この他にも関連資格として、司法書士・行政書士・マンション管理員・住宅ローン診断士補などがあります。
これらの資格試験は宅建試験と出題科目が重なる点もあり、敷金診断士と同様にダブルラインセンスを目指すことが可能です。それにしても宅建の資格取得を目指すことで、さらにビジネスチャンスが広がることが分かります。それほど宅建は可能性を秘めている資格なのです。
関連動画
LEC東京リーガルマインド宅建講座の水野健先生による、宅建士の関連資格に関する解説。相続診断士など少しマイナーだが、取得が比較的簡単な不動産資格を動画で紹介。
また今回の記事とは直接関係がありませんが、不動産関連の書籍を読むこともおすすめです。本を読むことで資格が取得できるわけではありませんが、知識の拡充には本はとても有用です。ぜひ時間を見つけて不動産関連書籍から知識を得ておきたいものですね。