行政書士試験は受験資格もいらず、最近の行政書士試験は難易度が高いものの、合格後は登録を経てすぐに独立開業が可能です(各行政書士会による研修等はあります)。
そんな門戸が広い士業のため、法学部で学習を終了された方はもちろん、異業種からの転職など、いろいろな経歴を持っている方が少ないないのが行政書士の特長です。
今回はそんな行政書士の世界において、異色の経歴を持つ実務家の行政書士、試験に合格している有資格者について紹介します。
元人気キャバ嬢の美人行政書士
まず最初は、元人気キャバ嬢で現在行政書士として活躍する齋藤優子さんです。
齋藤優子さんはキャバクラで働き、行政書士試験に合格。現在は独立をして、東京港区新橋に「行政書士優法務オフィス」を構えています(2016年に東京都中央区新川へ移転)。
主な業務は許認可(飲食店)。飲食店の許認可と言っても範囲が広く、業態によっては難しい案件もあります。そんな飲食店許可業務の他、建設業許可業務など、許認可を中心に活躍されています。また就職支援、入札サポート、エンディングサポートなども行っています。
齋藤優子さんの事務所「行政書士優法務オフィス」
「未来の安心を書面作成でお手伝い東京都港区新橋の行政書士《優法務オフィス》」。
http://you-houmu.jp/
▲齋藤優子さんの事務所「行政書士優法務オフィス」(画像は公式サイトから)
【動画】「齋藤優子さん(行政書士・優法務オフィス代表)をご紹介します」
行政書士を目指したきっかけ、合格までの道のり、学習法等について、齋藤優子さんが動画で話されています。
ニューハーフ行政書士
ニューハーフ行政書士して活躍されているのが依田花蓮(よだ かれん)先生です。
依田花蓮先生は青山学院大学法学部在学中にゲイであることをカミングアウト、卒業後はダンサーとして、また蜷川幸雄演出「火の鳥」に出演するなど各方面で活躍されました。
その後、戸籍を女性に変更され行政書士試験に合格。行政書士よだかれん事務所を開業され、現在は「踊る行政書士」としてショーダンサーと行政書士として活躍されています(依田先生のホームページから引用※)。
そんな依田花蓮先生の業務は、ダンサー経験を活かした「飲食・会社関係」、性別変更をされた経験から「性別変更」など独自性の強いものになっています。また最近では東京都行政書士会のシンポジウム「セクシャルマイノリティと行政書士業務」にパネリストとしての参加も。
行政書士に限らず士業一般において、特色がないと生き残るのは簡単ではありませんが、自分の得意分野に特化した見事な経営戦略と言えるでしょう。合格後に独立開業を目指す受験生の方に参考にしてほしいと思います。
依田花蓮先生の行政書士事務所ホームページと動画
「行政書士 よだかれん事務所」。公式サイトはこちら
▲「行政書士 よだかれん事務所」ホームページ(画像は公式サイトから)
【動画】「かさこでいいかも!第3回ショーダンサー&行政書士のニューハーフ依田花蓮さん」
画面左側に登場する方が、行政書士の依田花蓮先生です。
アイドルの上原亜季(桜あき)さん
行政書士試験に合格したアイドルと言えば、桜あきさんです。学生時代から法律の学習を始め、法律事務所に勤務後、グラビアアイドルの仕事を再開。アイドルとしてDVDも発売されています。
24歳でファーストDVDをリリースした桜だが「学生時代にも(グラビアを)やっていたんですが、法律事務所に就職して、今年は行政書士の資格を取りました」と資格取得のため芸能活動を休止していたことを告白。
(中略)
「今年はグラビアアイドルとしてガンガンいきたいです。行政書士を取得した以上に頑張りたいですね。グラビアで名を残したいです」と意気込んでいた。引用 マイナビニュース
【2016年10月追記】現在は結婚され、芸能界を引退されています。
TBSアナウンサーの柴田秀一さん
行政書士試験に合格しているアナウンサーの方がいらっしゃいます。TBSアナウンサーの柴田秀一さんです。「みのもんたの朝スバッ!」や、現在では朝のニュース番組「はやドキ!」、TBSラジオ「爆笑問題の日曜サンデー」などで活躍されています。
柴田秀一さんは日本大学法学部卒業。法学部に進学したということで司法試験にも挑戦。そして行政書士試験にも合格されました。
その後TBSに就職され、報道を中心に活躍。現在はアナウンスのほか、解説委員としても活躍。ここでも法律の知識が役立っているようです。
【リンク】TBSアナウンサープロフィール柴田秀一
毎週土曜19時~21時までの生放送。TBSラジオ「ジェーン・スー 相談は踊る」。明日2月7日の代行MCは、TBS柴田秀一アナ。只今相談受付中!メールはsd@tbs.co.jpまで #sd954 #top954 pic.twitter.com/ssp6jDjK3F
— ジェーン・スー生活は踊る/TBSラジオ (@seikatsu954905) February 6, 2015
まとめ
ここまで元人気キャバ嬢で行政書士として活躍される方や、ニューハーフの行政書士の方について見てきました。
肩書だけを見ると奇抜な印象ですが、行政書士の業務のひとつである許認可(飲食店関係)に携わるなど、今までの経験がそのまま現在のお仕事に活用されています。
よく行政書士の世界では「許認可では食えない」などと言われるケースがありますが、ご自分の経験を振り返ってみて関連する許認可業務を探してみるのもおすすめです。
この許認可業務は建設業や飲食業など代表的なものから、農地転用や酒類業など多岐に亘ります。ぜひ一度許認可業務について検討されてみてはいかがでしょうか。