法律系資格の最高峰にある司法試験。新司法試験制度になり、旧司法試験よりも合格者数は増えたものの、今なお合格が難しい試験です。
したがって合格までの学習期間も比較的長くなる傾向にあります。そんな受験勉強の合間に見たいのが司法試験(法曹)に関連するドラマです。弁護士や検察官などを描いたドラマは多くありますが、今回は若い女性がメインであるドラマなどを中心に紹介します。
フカキョン(深田恭子)が弁護士役に「女はそれを許さない」
平成26年10月から放送されたTBS系ドラマ「女はそれを許さない」。女性弁護士が活躍するドラマですが、主人公の弁護士役に深田恭子さん(放送当時31歳)、深田さんと組む敏腕弁護士役として寺島しのぶさん(同41歳)が出演しています。
気になる深田恭子さんの役柄ですが、「過去に法廷で大失態を演じ、そのトラウマから弁護士を続けることをあきらめかけた」というもの。寺島さん演じる「優秀だがグレーな手法で弁護士会を追われたセレブ弁護士」と共に弁護士として活躍する姿を描きます。
純粋な深田恭子さんと、陰のある役の寺島しのぶさんのコンビがうまくはまっています。弁護士の活躍を描いたドラマですが、とても興味深くご覧になれます。
以下、TBSサイトより引用。
岩崎麗(深田恭子)は弁護士になって初めての裁判で自分のミスから依頼人を傷つけ、そのことで自分も傷つき、弁護士を辞めてしまう。「弁護士に向いてなかったんだ・・・」と思いつめた彼女は、それ以来“人を助けること”とは無縁のアルバイトをして食いつないでいる。
弁護士になるまでにかかった費用400万の借金を抱え、人生にも仕事にも生きがいを見つけられず、むなしい日々。しかし彼女には自分でも気づいていない“才覚”があった。物事を先入観なく「白紙」から見ることが出来るのだ。“ゼロベース思考”と呼ばれるこの考え方は、今後麗が弁護士として活躍していくうえでの大きな武器になる。
引用TBSテレビ
新垣結衣さんが新人弁護士役に!「リーガルハイ」
敏腕であるものの、毒舌でわがままな古美門研介弁護士(堺雅人)と、正義感が強いが、融通が利かない黛真知子弁護士(新垣結衣)が繰り広げるドラマ「リーガルハイ」。
この「リーガルハイ」に対しては実務家の方から法的に不正確な部分がある批判を受けたことも過去にはありましたが、古美門研介弁護士の用意周到で切れ味鋭い法廷戦術など見どころがたくさん。
また法曹として活躍を希望されている受験生の方には、合格後の活躍の姿をイメージすることで毎日の学習のモチベーションもアップするでしょう。
スペシャルドラマの放送も
この「リーガルハイ」、レギュラーシリーズのほか、好評につき一夜限りのスペシャルドラマも放送されました。
過去の放送されたスペシャルドラマでは「医療過誤」がテーマの回も。相手側の弁護士も戦術に長けており、最初は小さな裁判がやがて大きな裁判に発展します。さて古美門研介弁護士は勝利できるのか。
なおリーガルハイのスペシャルドラマは、フジテレビ系「土曜プレミアム」として平成26年11月22日土曜日の午後9時からの放送されました。
【関連イベントも】LECのリーガルフェスタ
司法試験や予備試験など法律系資格の指導を得意とするLEC東京リーガルマインドで無料イベント「リーガルフェスタ」が2013年12月23日(祝)実施されました。
このリーガルフェスタとは、弁護士や弁理士の実務家の方を迎え、実務の内容や楽しさについて解説するものです。
そして「リーガルハイ」の監修をされた室谷光一郎先生や、TBS系ドラマの「下町ロケット」のモデルとなった鮫島正洋先生の講演などが行われました。
このLECの「リーガルフェスタ」は終了しましたが、LECでは受験生の方の知的好奇心を刺激する無料イベントを実施しています。興味のある受験生の方はLECサイトで確認されてみてはいかがでしょうか。
司法修習生ドラマ「モメる門には福きたる」
裁判官を目指す司法修習生が主人公のドラマ「モメる門には福きたる」。主人公を演じるのは白石美帆さん(放送当時34歳)。法律事務所の人々と、さまざまなトラブルに向き合いながら人として成長する姿を演じます。また弁護士の本村健太郎さん(放送当時46歳)も俳優として出演されています。
参考記事 【司法修習】給費制が復活!しかし貸与制も残る、ってどういうこと?
この「モメる門には福きたる」はフジテレビ系で2013年1月7日午後1時30分から放送(月曜から金曜)。法曹を目指す司法試験受験生の方には、学習の合間に気分転換として鑑賞されると良いでしょう。
全盲の弁護士・大胡田誠さんがドラマ化「全盲の僕が弁護士になった理由」
全盲という障害を持ちながら弁護士として活躍する大胡田誠さん。大胡田誠さんは慶應義塾大学法科大学院を経て2006年に司法試験に合格。現在は民事・刑事両面で活躍する一方、プライベートではフルマラソン6回完走など活躍されています。
そんな大胡田誠さんがドラマ化。これは平成26年12月1日(月)にTBS系月曜ゴールデン特別企画「全盲の僕が弁護士になった理由」です。大胡田誠さんの同名著書を原作として2時間ドラマになりました。
今回のドラマでは冤罪事件の弁護活動を描いています。町工場で起きた殺人事件で容疑がかけられた一人の青年。しかし主人公である健介が真実にたどり着くもの。ドラマでは主人公の弱者救済の強い信念が感じられるでしょう。なお主人公を演じるのは若手俳優の松坂桃李さん(放送当時26歳)です。
重度の視覚障害女性が司法試験に合格、「弱い人救う弁護士に」
法科大学院に進学、2度目挑戦で夢かなう 3日から司法修習
毎日新聞2018年12月2日 21時46分(最終更新 12月3日 03時26分)重度の視覚障害がある東京都の板原愛さん(27)が、今年度の司法試験に合格した。重い視覚障害者の女性が合格するのは極めて珍しく、板原さんは3日から始まる司法修習を前に「社会で弱い立場にいる人たちの力になれる弁護士になりたい」と話している。
金﨑浩之弁護士、偏差値25のヤンキーから司法試験に合格した秘訣とは?
ヤンキー弁護士として有名な金﨑浩之先生。大学卒業後、フルタイムのアルバイトをしながら司法試験に合格され、現在は東京で医療事故などを業務として活躍されています。
参考「司法試験に合格したジュノンボーイの河野玄斗さん、婦人警察官、元Jリーガーも!さくらまやは?」
そんな金﨑浩之先生の動画が「Yahoo!映像トピックス」で公開中です。動画は複数あり、
- 元ヤンキーが十数年後、意外な職業に
- 偏差値25から弁護士になる勉強法とは
- 現役弁護士が語るドラマと現実の違い
- 実は信頼出来ない弁護士の特徴とは
など、不良から司法試験合格までのエピソードを始め、弁護士の仕事に関する動画も用意されています。学習の合間に視聴されてみてはいかがでしょうか。
Yahoo!映像トピックス「超ヤンキーの10数年後の職業が意外過ぎ ぶるぺん」はこちら(2022年10月現在、非公開になっています)
▲ ヤンキーから弁護士へ(ヤフー映像トピックスサイトから)
【関連】女子アナから弁護士へ、菊間千乃さん
ヤンキー(暴走族)から弁護士になられた金﨑浩之先生もユニークですが、女子アナから弁護士に転身された菊間千乃さんもユニークです。ドラマやバラエティ番組ではありませんが、併せてご紹介します。
元フジテレビアナウンサーで弁護士の菊間千乃さん。テレビの仕事をすべて捨てて、退路を断った30代で司法試験に挑戦。1日15時間の猛勉強で試験に臨みました。
司法試験のチャンスは3回。涙の不合格と2度目での合格。1年間の司法修習を経て、フジテレビの人気女子アナから弁護士へと転身した菊間千乃さんの苦闘の記録。
なお新しく発売された文庫版では、弁護士となってから現在までのことを記す「書き下ろし原稿」を追加。弁護士として活躍する菊間千乃さんの姿が描かれています。
なお発行元の文芸春秋サイト「文春オンライン」では、菊間千乃弁護士のインタビュー記事が掲載されています。ロースクール生活や、フジテレビ顧問弁護士となった現在の話も。
菊間千乃独占告白「NEWSとの不祥事、フジテレビ涙の退社からの再出発」
『私が弁護士になるまで』 (菊間千乃 著)
「週刊文春」編集部 2012/01/20
(中略)
私がロースクール(法科大学院)に通い始めたのは、6年前のことです。アナウンサーから一歩先のジャーナリストになるための武器にできれば、と考えました。このときは、会社を辞めるなんて考えてもいませんでした。夕方から午後11時近くまでロースクールで授業を受け、家に帰っても、予習と翌日の仕事の準備。朝の「こたえてちょーだい!」の司会を担当していたので、ベッドで寝るのは平均3時間ほど。会社の仮眠室や、車の中で睡眠を取り、1日2本は眠気覚ましの栄養ドリンクを飲んでいました。
(以下、省略)
引用「文春オンライン」
【動画】
弁護士として登場した菊間千乃さん(2016年1月5日)。刑事弁護など弁護士活動のエピソードも公開。
ここまで弁護士が主人公のドラマやバラエティ番組についてまとめてきました。もちろんドラマなどを見ても司法試験の得点にはつながりません。
しかしながら司法試験に向けた学習においては、このような番組を活用することで、受験生の方のモチベーションもアップするのではないでしょうか。合格後に弁護士として活躍する姿を想像することも「ヤル気」アップにつながり、重要な合格戦略のひとつです。