速読の技術をマスターすると試験対策にも役立つ。一般的な大人の読むスピードは1分間あたり800字から1000字前後とされているが、速読により3000字まで引き上げると約3倍以上の速さになる。つまり問題集を解くスピードも早くなり、繰り返す回数も増えるので学習効果が上がる。もちろん本番の試験に役立つことは言うまでもない。
その速読のテクニックを身に着けるには、速読スクールを利用するケースが多い。指導経験が豊富な指導者のもと、適切な訓練と指導を受けるのでマスターしやすい。
しかしスクールにもよるが、費用は10万円以上を覚悟しなければならない。この不景気の世の中で、速読に10万円以上出すのは普通の受験生では無理ではないだろうか。
そんな受験生の方には「スクールを利用せずに速読をマスターする」ことをおすすめしたい。速読の訓練は以下の3つが中心であり、このマスターに指導者がいるか否かの違いである。その気になれば、ひとりでも十分に速読のテクニックを習得できる。その3つのトレーニングだが、
- 視野拡大トレーニング
- 脳トレ
- 1と2を組み合わせた実戦練習
である。
まず1の「視野拡大トレーニング」。これは一度に見る視野の範囲を広げるトレーニングである。言うまでもなく、一度で読み取れる範囲が広ければ、入ってくる情報量も多くなる。結果的に短い時間で情報を得ることができ、速読になるわけだ。
次に2の「脳トレ」。本を読むだけでは学習したことにならない。目を通して頭に入ってきた情報を、脳で適切に処理しインプットする。つまり脳をトレーニングして処理速度を加速させ、その結果、短い時間でのインプットを可能にする。
そして「1と2を組み合わせた実戦練習」。これは実際の本を使っての実戦練習となる。運転免許を取る際の路上教習みたいなものだ。
この3つを中心にトレーニングを重ねれば、誰でも速読のテクニックは身に着く。速読は能力ではなく、練習すれば身に着く「テクニック」なのである。そしてアマゾンなど見れば、速読を習得するためのゲームソフトや書籍が多くある。これらから選んで練習に励むと良いだろう。
もっとも指導者がいないために挫折する方もいるかもしれない。そんな方にはスクール利用に比べて安い通信教育がある。一番のおすすめは私自身が利用した「ユーキャンの速読講座」だ。
この講座は東京池袋にあるクリエイト速読スクールが制作したものである。BTRメソッドと呼ばれる合理的な方法で速読をマスターする。実用新案取得の強力シート教材に加え、ビデオによる模擬レッスン、全4巻のCDによる指導で一人でも無理なく続けられる。そして添削が5回あり、その都度、クリエイト速読スクールの指導者による適切なアドバイスと励ましの言葉がもらえる(私の場合、5回のうち1回がクリエイト速読スクール代表である松田先生によるものだった)。
費用も4万円を切る安さである。速読スクールは高いから断念した、そのような方におすすめしたい充実した内容の通信講座だ。